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転職の労働条件通知書はどこを見る?入社前の確認ポイント

A

悩む人

「内定をもらったけれど、労働条件通知書はどこを確認すればいい?」

「求人票では月給30万円だったのに、提示された条件を見ると内訳が少し違う気がする……」

「このまま内定を承諾してから確認しても大丈夫なのかな」と迷っている人もいると思います。

転職では、内定をもらったことだけで安心せず、実際にどのような条件で働くことになるのかを確認することが大切です。

特に給与は総額だけではなく、基本給・手当・固定残業代などの内訳によって内容が変わります。

勤務地や仕事内容についても、入社直後の場所だけではなく、将来的にどこまで変更される可能性があるのかまで見ておきたいですね。

この記事では、転職の労働条件通知書を確認するときに見る項目をチェック表で整理し、求人票と違う場合や労働条件通知書をもらえない場合の確認方法まで解説します。

▶本記事の概要

  • 転職の労働条件通知書で確認したい項目
  • 給与・勤務時間・休日は内訳まで確認する
  • 勤務地・仕事内容・契約期間の確認ポイント
  • 求人票と条件が違う・労働条件通知書をもらえない場合の対応
  • まとめ|労働条件通知書は内定承諾前に内容を整理する

転職の労働条件通知書で確認したい項目

労働条件通知書を受け取ったら、給与だけを見るのではなく、実際の働き方に関係する項目を一つずつ確認します。

厚生労働省では、労働契約の締結に際して、賃金や労働時間などの労働条件を明示することを定めています。

まずは次の項目をチェックしてみてください。

確認項目 見る内容
契約期間 期間の定めの有無、有期の場合は期間・更新基準・更新上限
仕事内容 入社直後の業務、将来的な変更の範囲
勤務地 入社直後の勤務地、転勤などによる変更の範囲
給与 基本給、手当、固定残業代、締切日・支払日
勤務時間 始業・終業時刻、休憩、時間外労働
休日・休暇 休日、休暇、シフトなど
試用期間 期間、試用期間中に条件が変わるか
退職 退職に関する事項、解雇事由など

求人票に記載されていた内容と比較したい場合は、転職の求人票の見方はこちらもあわせて確認すると整理しやすくなります。

求人票の記事では応募前の条件確認、この記事では内定後に自分へ提示された最終的な条件を中心に見ていきます。

  • 求人票ではなく自分に提示された金額を見る
  • 口頭で聞いた条件も書面と照らし合わせる
  • 分からない項目を推測したまま承諾しない

求人票ではなく自分に提示された金額を見る

求人票に「月給25万円~30万円」と書かれていても、採用される全員が30万円になるわけではありません。

経験や担当する仕事などを踏まえて、自分に提示される金額が決まる場合があります。

そのため、内定後は求人票の上限額ではなく、自分の労働条件通知書に記載された給与を確認してください。

口頭で聞いた条件も書面と照らし合わせる

面接中に「基本的に転勤はありません」「土日は休みです」などの説明を受けている場合もあると思います。

その内容と労働条件通知書に書かれている条件が一致しているか見直してみましょう。

面接で聞いた内容を記録しているなら、内定後の条件確認にも役立ちます。

分からない項目を推測したまま承諾しない

「おそらくこの手当は毎月もらえるだろう」「変更の範囲と書かれているけれど転勤はないだろう」と、自分で意味を決めてしまうと入社後に認識がずれる可能性があります。

分からない部分があれば、採用担当者へ具体的に確認するとよいでしょう。

内定の回答期限が迫っている場合は、条件確認とあわせて回答時期について相談する方法もあります。

転職の内定返事はいつまで?回答期限と承諾・辞退の伝え方でも詳しく紹介しています。

給与・勤務時間・休日は内訳まで確認する

転職の労働条件通知書で特に確認したいのが、毎月の給与と実際の勤務時間です。

月給の数字だけでは、基本給や固定残業代の内訳までは分かりません。

  • 基本給・手当・固定残業代を分けて見る
  • 給与の締切日と支払日を確認する
  • 始業・終業時刻と休憩時間を見る
  • 休日の日数だけでなく休める曜日も確認する

基本給・手当・固定残業代を分けて見る

例えば「月給30万円」と提示されていても、内容が次のようになっている場合があります。

項目 例
基本給 250,000円
固定残業代 40,000円
職務手当 10,000円
合計 300,000円

※上記は確認方法を説明するための架空の金額です。

この場合、基本給そのものが30万円という意味ではありません。

固定残業代が含まれているなら、金額だけでなく対象となる時間数や超過分の扱いも確認します。

面接時に伝えた希望年収と比較したい人は、転職面接で希望年収を聞かれたら?金額の決め方と回答例も参考にしてください。

給与の締切日と支払日を確認する

給与額と一緒に、賃金の締切日と支払日も見ておきます。

例えば「月末締め・翌月25日払い」であれば、入社する日によって最初の給与が支払われる時期や金額が変わる場合があります。

現在の会社を退職してから転職する場合は、前職の最終給与と転職先の初回給与の間隔も確認しておくと生活費を整理しやすいですね。

始業・終業時刻と休憩時間を見る

勤務時間では、始業・終業の時刻だけでなく、休憩時間や時間外労働についても確認します。

  • 始業時刻
  • 終業時刻
  • 休憩時間
  • 時間外労働の有無
  • シフト制・交替勤務の有無

求人票に「9時~18時」と書かれていた場合でも、実際に提示された労働条件が同じか見てください。

残業の実態については労働条件通知書だけでは分からない場合もあるため、必要であれば採用担当者へ確認します。

休日の日数だけでなく休める曜日も確認する

休日については、「年間休日120日」などの日数だけを見るのではなく、実際にいつ休みになるのか確認します。

完全週休2日制でも、必ず土日が休日になるとは限りません。

シフト勤務なら、休日の決め方や希望休の扱いについて確認したい人もいるでしょう。

自分が転職で重視している条件ほど、曖昧なままにしないことがポイントです。

勤務地・仕事内容・契約期間の確認ポイント

給与と同じくらい確認しておきたいのが、勤務地・仕事内容・契約期間です。

2024年4月からは、労働契約の締結時に「就業場所」と「従事する業務」について、雇い入れ直後だけでなく変更の範囲も明示するルールになっています。

  • 勤務地は「雇い入れ直後」と「変更の範囲」を見る
  • 仕事内容も将来の変更範囲を確認する
  • 有期契約なら更新基準と更新上限を見る
  • 試用期間中に給与などが変わらないか確認する

勤務地は「雇い入れ直後」と「変更の範囲」を見る

例えば、次のような記載があるとします。

就業場所

雇い入れ直後:東京本社

変更の範囲:会社の定める事業所

この場合、入社時点では東京本社でも、将来的に勤務場所が変わる可能性があります。

転勤を避けたい、特定の地域で働きたいという希望があるなら、「会社の定める事業所」が具体的にどこまで含まれるのか確認すると判断しやすいでしょう。

仕事内容も将来の変更範囲を確認する

仕事内容についても、最初に担当する仕事だけを見ないようにします。

従事する業務

雇い入れ直後:法人営業

変更の範囲:会社の定める業務

このような記載なら、将来的に別の業務を担当する可能性があります。

転職の目的が「営業職として経験を積みたい」「専門職を続けたい」というものであれば、変更範囲は特に確認したい項目ですね。

応募時の仕事内容と比較するときは、求人票の仕事内容・勤務地の確認方法はこちらから見直せます。

有期契約なら更新基準と更新上限を見る

契約社員など期間の定めがある契約では、契約終了日だけでなく更新について確認します。

  • 契約を更新する可能性があるか
  • 更新を判断する基準
  • 更新回数に上限があるか
  • 通算契約期間に上限があるか

2024年4月からは、有期契約について更新上限がある場合、その内容の明示も追加されています。

「更新あり」とだけ考えず、どのような条件で更新されるのか見ておくと安心です。

また、2026年10月1日からは、パートタイム・有期雇用労働者について、正社員との待遇差の内容や理由などについて説明を求めることができる旨も明示事項に追加されています。

試用期間中に給与などが変わらないか確認する

正社員として採用されても、入社後に試用期間が設定されている場合があります。

試用期間があるなら、期間だけではなく次の点も確認してみてください。

  • 試用期間の長さ
  • 基本給が変わるか
  • 各種手当が変わるか
  • 勤務時間や休日が変わるか

求人票では月給30万円と見ていたものの、「試用期間3カ月は月給28万円」という条件になっていることも考えられます。

そのような記載を見つけたら、入社後の通常条件と分けて確認します。

求人票と条件が違う・労働条件通知書をもらえない場合の対応

労働条件通知書を確認していると、「求人票に書いてあった条件と違う」と気づくこともあります。

また、内定の連絡だけ届き、具体的な労働条件がまだ提示されていない人もいるでしょう。

  • 求人票と違う場合は具体的な項目を確認する
  • 労働条件通知書をもらえない場合は提示時期を聞く
  • 回答期限が近い場合は条件確認と一緒に相談する
  • 転職エージェント経由なら担当者にも確認できる

求人票と違う場合は具体的な項目を確認する

厚生労働省では、求人票など募集時に提示した条件と、労働契約の内容が異なる場合について、変更内容を明示するルールを案内しています。

ただし、求人票に「月給25万円~30万円」とあり、自分への提示額が28万円だったような場合は、単純に「求人票と違う」とは判断できません。

まずは何が、どのように違っているのかを整理します。

求人票 提示された条件 確認したいこと
月給30万円 月給28万円 金額が変更された理由
勤務地:東京 変更範囲:全国 転勤が想定される地域
土日休み シフト制 実際の休日の決まり方

※上記は確認方法を説明するための架空の例です。

労働条件通知書をもらえない場合は提示時期を聞く

労働基準法では、使用者は労働契約の締結に際して賃金・労働時間などの労働条件を明示することになっています。

一方、「内定の連絡を受けた瞬間に必ず労働条件通知書が同時に届く」という意味ではありません。

内定の返事をするために条件を確認したい場合は、採用担当者へ「労働条件を書面で確認できる時期」を聞いてみましょう。

例えば、次のように確認できます。

件名:労働条件に関する確認/山田太郎

株式会社〇〇
採用ご担当者様

お世話になっております。山田太郎です。

このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。

入社について検討するにあたり、給与・勤務時間・勤務地などの労働条件を改めて確認したく、ご連絡いたしました。

労働条件通知書など、勤務条件を確認できる書面をご提示いただける時期をお教えいただけますでしょうか。

お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。

山田 太郎

「通知書をください」と強い表現にする必要はなく、入社判断のために条件を確認したいことを伝えると用件が分かりやすいと思います。

回答期限が近い場合は条件確認と一緒に相談する

内定の回答期限が翌日など、条件を確認する時間が足りない場合もあります。

そのときは、質問だけを送るのではなく、回答期限についても相談するとよいでしょう。

ご提示いただいた労働条件について確認したい点がございます。

内容を確認したうえで回答したいと考えておりますので、大変恐縮ですが、内定への回答期限を〇月〇日まで延長していただくことは可能でしょうか。

期限を延長できるかどうかは企業によって異なります。

回答期限の詳しい相談方法は、内定返事の回答期限と延長メール例はこちらで確認してください。

転職エージェント経由なら担当者にも確認できる

転職エージェント経由で応募している場合は、企業へ直接聞く前に担当者へ確認できるケースもあります。

例えば、「求人票では月給〇万円でしたが、提示条件の内訳について確認したいです」と伝えれば、企業側へ確認してもらえることがあります。

自分から給与や勤務条件を聞きにくいと感じる人には、一つの方法ですね。

転職エージェントの利用方法を比較したい人は、type転職エージェントとは?特徴・注意点・向いている人を解説も参考にできます。

紙で労働条件通知書や内定通知書を受け取った場合は、A4サイズのドキュメントファイルへ求人票や提出書類の控えと一緒に保管しておくと、後から比較しやすくなります。

複数社の選考を進めている人は、転職活動用のA5ノートや手帳へ給与・休日・勤務地・回答期限を同じ項目で記録しておく方法もあります。

まとめ|労働条件通知書は内定承諾前に内容を整理する

転職の労働条件通知書を受け取ったら、給与の金額だけではなく、仕事内容・勤務地・勤務時間・休日・契約期間まで確認します。

特に給与は、基本給・手当・固定残業代などの内訳を見ることが大切です。

勤務地や仕事内容については、「雇い入れ直後」だけではなく「変更の範囲」にも目を向けてみてください。

求人票や面接で聞いた説明と違いを見つけた場合は、すぐに良い・悪いと判断せず、どの条件が変更されているのか採用担当者へ確認すると整理しやすくなります。

また、内定後に具体的な条件がまだ分からない場合は、入社判断に必要なため書面で確認したいことを伝えましょう。

▶本記事の振り返り

  • 給与は総額だけでなく基本給・手当・固定残業代の内訳を見る
  • 勤務時間・休憩・休日・試用期間も確認する
  • 勤務地と仕事内容は将来の変更範囲まで見る
  • 有期契約では更新基準と更新上限を確認する
  • 求人票と違う場合は変更された項目と理由を確認する
  • 条件が分からない場合は内定承諾前に採用担当者へ相談する

まだ求人票を保存している場合は、労働条件通知書と横に並べて一つずつ照合してみてください。

応募時の条件を確認し直したい人は、転職の求人票の見方はこちらから確認できます。

提示された給与と面接時に伝えた金額を比較したい場合は、転職面接で希望年収を聞かれたときの考え方も参考になるでしょう。

条件確認に時間が必要で内定への回答を待ってもらいたい人は、転職の内定返事と回答期限についてはこちらを確認してみてください。

参考:厚生労働省「労働契約(契約の締結、労働条件の変更、解雇等)」

参考:厚生労働省「同一労働同一賃金特集ページ」

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